七色ペンダント
「お前から全てを奪った俺が想いを伝える資格なんかない。でも…それでもっ……俺がお前を支えたい…」
「………ごめんなさい」
「っ………」
「私、好きな人がいるの……。その人はもう私の事を好きなじゃないけど、それでもいい。彼が生きてるだけで。目標に向かって駆け続けているだけで……」
そう言って夕日を見つめる彼女の横顔は凛と美しく、そして儚かった。
「だからごめんなさい……」
「知ってた」
「え?」
「お前に好きな奴がいるってこと。振られることはわかってたけど伝えたかったんだ」
「そっか……ありがとう」