七色ペンダント
「っ!!文……なんのつもり?」
そう言う彼の瞳は怒りに満ちていた。
「っ………やめて、ください…っ。この人を逃がしてあげて下さい!!」
「なんでそこまで………」
「文」
背後で倒れている吉田さんが、私の腕を掴んだ。
「吉田さんっ」
「いいんだ。そこを、どくんだ」
こんな時に、吉田さんの瞳はやけに澄んでいた。それが無性に悲しくて、涙が溢れた。
「嫌だっ!!!!こんな、殺さなくてもっ!他に手段はあるはずです!!」
「俺が、選んだ道なんだ」
「え………?」
「沖田、こいつは俺に脅されていただけだ。新選組を敵に回す気なんか全くない。俺を斬ったあとは、こいつを、新選組に戻してやってくれないか」
「吉田さん……!!そんなっ!」
「言われなくともそうするつもりです」
「沖田さん………」
「ふっ………」