七色ペンダント


庭で池を眺めていると沖田さんが隣にそっと座った。



「元気ないね」



「沖田さん…」



「どうしたの?」



「………」



沖田は、何も言わないふみを心配そうに見つめた。



「沖田さんは、もし新選組が壊れてしまうと知ったら、命を投げ打ってでも救いますか?大切な人と、二度と会えないとなっても」



「新選組が僕の全てだ。自分が死ぬってわかってても救いたいって思う。それが僕の使命だと思うからね


たとえ近藤さんや土方さん……みんなに会えないとしても、きっと僕の居場所は皆の心の中にあると思うから。そう、信じられるからこそ皆のために命をかけられる。信じてるから守りたいって思うんだ」



力強くそう言った彼は、誰よりも強く見えた。

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