七色ペンダント


昼餉の時間



土方さんが私を心配してか、チラチラ見ている。



昼餉が終わってから、副長室へ立ち寄った。



「土方さん、私やっと決心が出来ました」



「そうか」



土方さんは安心したように微笑んだ。



「首飾りは今日の夜中、皆が寝静まった頃に埋めようと思います」



「皆に見送られなくていいのか?」



「いいんです。その方がいい」



「……」



「土方さんはいい人です。鬼の副長なんかじゃない。もし仮に土方さんが鬼だったとしても、新選組を守る、優しい鬼さんです」



そう言って笑みを向けると、土方さんは顔を赤くした。



「っ………早く部屋戻れよ。総司と出来るだけ長く一緒にいてやれ」



「はい!!」
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