七色ペンダント
「未来はそこまで進化しているのか」
「はい。今や地球の主導権を握っているのは人間ではなく、機械……からくりようなもの達です」
私はこの時代の人達にもわかる言葉に並べ替えながらゆっくりと話し始めた。
「どういう事だ?」
「先程も言ったように、人工の空気。それはあらゆる化学物質から作られた物で、中には有害な物質も含まれています。人間の命にも関わるような。
そのせいで今までに何万という人々が死んでいるんです」
「っ.........」
「ですから私達は四六時中“マスク”と言った布で、口と鼻を覆わなくてはいけないんです。他にも危険な物はそこら中にあります。
そんな時、電子化により本自体珍しいのですが……ある古い図書館で江戸時代、幕末についての本を見つけたんです。それは私のいた時代の1000年も昔の話でした。
何故か私は自然というものと、誠の武士たちに惹かれ、どうしても行きたいと思いました」