七色ペンダント
池田屋事件
今日は朝から何やら騒がしかった。
様子を聞きに土方さんの部屋を訪れたが、彼はいなかった。
その時、外から……いや、庭の方から苦痛な叫びが響いた。
「あ゛あ゛ぁぁぁああぁぁ」
「な、何?!」
そこを原田さんが通ったので何があったのか聞いてみた。
「いや、えーと……まぁいいか。拷問だよ」
「拷問……?」
「古高のな」
その時、彼が新選組を大きく揺るがす重要人物だった事を思い出した。
私は雷に打たれたような衝撃を受け、急いで拷問部屋へ駆け込んだ。
ガラガラ……
うっ……酷い匂い。血なまぐさく、空気がどんよりしている。
「おい、大島。何しに来た。出ていけ」
「土方さん。拷問をしてどのくらい経ちますか」
聞かずとも土方さんの疲労具合から見て、相当な時間ここにいることはわかった。