恋の3択

放課後が楽しみで、一日中浮かれていた。

あたしが選んだパフェのお店で…
春樹とかいとが、食べる姿を想像しては
頬がゆるんでいた。

不思議と…授業にも集中できる。

わりと意地悪で人気のない先生が、
授業終わりに、抜き打ち小テストを行い。
みんなのブーイングの中、採点をして
点数を読み上げながら返し始めた。

春樹もかいとも、先生いわく、
本番のテストの補習行きの点数らしく…
ヤバイ!ヤバイ!と、ざわめいていた。

あたしは、この時妙に集中してたせいで
なんと満点を取り…
先生に、補習行きは宮越を見習えよー。
なんて言われて、ぎょっとしてうつむいた。

先生…やめてよぉ…たまたまだし…
もう…やだなぁ…

なのに。
そこに、かいとが食いついた…。

小さい声だったけど、
さき!と呼んだ。

え?驚いて横を見ると。

俺、テスト終わりから陸上の大会練習に
なるから…。
補習になったら、マジやばいんだよ。
後で、教えてよ。
頼む!!


そんな必死に言われて断るわけにいかない。

わかった。今回は、たまたまだけど…。
わかるとこは、教えるよ。

ほんと?やった!
春樹もダメだったから、巻き込もう。
さんきうー。と、可愛い顔で笑った。

前髪は伸びて来たけど…
その笑顔だけで、もう十分…好きだよ…。


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