恋の3択

明日から、テストが始まる。

帰りのホームルームで、先生が、
今回のテストは、赤点は補習やるって
言ってたぞ。

あちこちで、ひー!やだー!やめてよーと
声が上がる。

とにかく、みんな、頑張れよー。
特に、大会前の運動部なー。


そう言えば…かいとに、教えるって…
約束してた。
そっと、隣を見ると…。
かいとが、困ったなぁ…って顔して前を
見ていた。

ホームルームが終わり、みんな、
あーやばいなぁ。やだなーと、言いながら、
ワイワイと教室を出て行った。

かいとも春樹もいない…。

さき、じゃあねー。バイバイーと、
みんな帰って行ったので、
あたしも帰るか…と、出ようとしたら。

かいとが、教室の外で待っていた。

え?と、ビックリして立ち止まると。


あんまり時間とらせないからさ、
明日のテストのあれ、やっぱ教えてくんない?
と、いつものかいとが言う。

あ、約束してたもんね。いいよ?と、
答えると。

春樹も、誘ったんだけど、逃げられた。
と、言う。

…それでも、いい?

ちょっと不安そうに聞く。

なんで?いいよ。と、笑うと、

ホッとしたように笑う。

ついつい、やっぱり好きだなぁって
思ってしまうのは…しょうがないよね…。



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