恋の3択

どこでやる?と、聞くと、

さきんちの近くまで行く。
ハンバーガー屋あったよね?あそこにしよう。
さき、すぐ帰れるだろ?

相変わらず、優しいね…。

2人で自転車を取りに行き、店にむかい。

腹ごしらえは、俺がおごるからと、
かいとに、ごちそうになり。

しばらく、真面目に勉強していた。

もともと、かいとは成績がいい。
要点をつかんだら、すぐ問題に丸が
つくようになった。

なんだ、できるじゃん!と、笑うと。

さきの教え方が、いいせいだよ。
助かったわーと、可愛い笑顔で言う。

じゃあ…帰る?と、聞くと。

ふっとあたしを見つめ…
やっぱ、早く帰りたい?と、言う。

ドキドキした。
どういう意味…かな。

いや…。ほら、明日からテストだしさ。

あ…そっか。
ちょっとホッとして、
そう言えば、昨日も、全然勉強に
手がつかなかったからなー。と、言うと。

視線をそらしたまま、かいとが言った。

俺も…。さきのとこばっか、考えて。

あ、いや…俺、つい、さ。
言っちゃったけど。
なんか…ずるいなーって思って。
うまく言えないけどね。

…ずるい?
かいとは、ずるくなんかないよ?
なんで?

< 43 / 52 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop