恋の3択

あれから…。

テストが終わっても、春樹は何も言って
こなかった。

時々、かいとがあたしに話しかけてくれる。
春樹…もうちょっと待ってやって。
なんか、あのちっさい脳みそで、
一生懸命考えてるから。と、笑っていた。

俺も、フェアに待ってるわ。
と、見つめる目に、あたしは心がまた
揺れるのに。

春樹は、本当に…あたしのこと
好きなんだろうか…。


テストが終わったので、運動部はみんな
忙しくなっていた。

あたしも、かいとの絵を仕上げた。

キレイに飛ぶかいとが…光の中にいる。
これ…見てくれるかな…。

出来上がった絵に布をかけ、
朝の教室に戻ると…。

春樹がいた。


わっ!と、驚くと。

なんだよ、人を幽霊みたいにー。と、言う。

だって、いると思わなかったから…。
と言うあたしに、

あら。
自分の教室にいちゃいけないんですかー?と、
憎まれ口をたたく。

春樹は…いつもの春樹だった。

でも、その後出た言葉は。

さき。俺、たぶん、ずーっと前から
おまえのこと好きだった。

でも、かいとならって思って。

それは、ほんと。

だけど、だんだんさ。
かいとも、好きになってんの…わかるじゃん?

あーほんとに、うまくいくって思ったらさ。

惜しくなったんだ。







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