恋の3択
春樹の言葉を100%信じたわけじゃない。
あたしのためでも…あったのかなと思う。
でも、それなら…。
あたしも、その気持ちに応えたい。
かいとに…ちゃんと向き合おう。
授業前。
隣に座ったかいとに、話しかけた。
かいと、今日は練習?
え?と、驚いたかいとが、
今日は…なんと、休みです…。
と、笑う。
明後日から、大会だから。休養日。
なに?
放課後、時間ある?
絵が…出来たよ。
と言うと。
お!ほんと?
見る見る。いいの?
うん。モデルさんだしね?
と、笑うと。
あ、そうね。モデルさんだったわ。と、
ドヤ顔をする。
う…やっぱ可愛い…。
先生が入って来た。
じゃ、部室に来てねと、言うと、
うん。と、うなずいた。
ちゃんと…言わなきゃ…。
春樹のためにも。自分のためにも。
待っててくれた…かいとのためにも。
放課後…待ち遠しいような…
き、きんちょうする…。
その日1日、授業はなんにも頭に
入らなかった…。