恋の3択

放課後、部室で待ってると、
ドアが、ガラッと開いた。

あ、休みなんだ。

あ。うん。言ってなかったね。
今日は休みだよ。

誰もいない部室のドアを閉めると…
かいとは、緊張したような顔をする。

あたしも…緊張しているから…
2人して…ちょっとぎこちない空気が
流れる。

絵は…?

そう聞かれて、思い出した。
あ、これ。
下手くそだけどね。と、布を取ると。

あ、こんなに大きいんだ!
へぇー。ほー。
…俺、カッコいいじゃん!
と、喜んでいる。

ふふ。モデルがいいからね?

いえいえ。カッコよく書いていただいて
ありがとうございます。
と、大げさにおじぎをする。

やだなぁ…。
こちらこそ、ありがとうございます。と、
同じようにおじぎをする。

そんなあたしを見て、ちょっと笑って。

それで…なんの話?
と、真面目な顔であたしを見つめた。

う…。いきなり、きた…!
い、言わなきゃ…!

あたしが、なかなか言い出せないでいても、
かいとは、優しい顔して待っててくれた。




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