35階から落ちてきた恋 after story ~you are mine~
楽屋にて
**
「あれ?タカトの姫じゃん」
「え?マジで?ホントだ、果菜ちゃんだ」
楽屋で弁当を食べながらスタッフと雑談をしていたら隣のテーブルにいるヒロト達の口から果菜の名前が聞こえた。
果菜がどうしたって?
だいたいアイツらは俺の果菜に馴れ馴れしいんだよと思いつつ隣のテーブルを見ると、近くにいたスタッフまでみんなが楽屋に申し訳程度に置いてあるテレビを見つめていた。
「どうみても姫だよな」
ヒロトの言葉に俺も画面に注目して・・・思わず口に含んでいたウーロン茶を吹き出した。
「うわっ。きたねー!」
「吹き出すなよっ」
ウーロン茶を吹き掛けられたヒロトとスタッフの文句など耳に入るはずもない。
果菜だ。
確かに果菜だ。アイツなにやってんだ。
夕方の地方番組の天気予報。
マイクを持った男の隣には女優秋野真紀の妹。その横で果菜は柔らかな営業スマイルを浮かべている。
姉に似た秋野の妹は男からインタビューを受けながら爽やかな笑顔を振りまいていた。
果菜は秋野真紀姉妹と食事に行くと言ってたが、北海道で食事とは聞いてない。
聞いてないぞ。
サッと脳裏に秋野真紀の鮮やかな黒い笑顔が浮かぶ。
俺たち夫婦は完全にあのオンナのオモチャにされている。
本当にタチの悪い女優だ。
はぁーっとため息をついていると
「あれ姫だろ。久しぶりに見たけど、スゲー色っぽくなったんじゃないか?」
とライブのサポートバンドメンバーでサックス担当の武蔵さんがかなり余分なことを言い出した。
「あれ?タカトの姫じゃん」
「え?マジで?ホントだ、果菜ちゃんだ」
楽屋で弁当を食べながらスタッフと雑談をしていたら隣のテーブルにいるヒロト達の口から果菜の名前が聞こえた。
果菜がどうしたって?
だいたいアイツらは俺の果菜に馴れ馴れしいんだよと思いつつ隣のテーブルを見ると、近くにいたスタッフまでみんなが楽屋に申し訳程度に置いてあるテレビを見つめていた。
「どうみても姫だよな」
ヒロトの言葉に俺も画面に注目して・・・思わず口に含んでいたウーロン茶を吹き出した。
「うわっ。きたねー!」
「吹き出すなよっ」
ウーロン茶を吹き掛けられたヒロトとスタッフの文句など耳に入るはずもない。
果菜だ。
確かに果菜だ。アイツなにやってんだ。
夕方の地方番組の天気予報。
マイクを持った男の隣には女優秋野真紀の妹。その横で果菜は柔らかな営業スマイルを浮かべている。
姉に似た秋野の妹は男からインタビューを受けながら爽やかな笑顔を振りまいていた。
果菜は秋野真紀姉妹と食事に行くと言ってたが、北海道で食事とは聞いてない。
聞いてないぞ。
サッと脳裏に秋野真紀の鮮やかな黒い笑顔が浮かぶ。
俺たち夫婦は完全にあのオンナのオモチャにされている。
本当にタチの悪い女優だ。
はぁーっとため息をついていると
「あれ姫だろ。久しぶりに見たけど、スゲー色っぽくなったんじゃないか?」
とライブのサポートバンドメンバーでサックス担当の武蔵さんがかなり余分なことを言い出した。