35階から落ちてきた恋 after story ~you are mine~
「おおっ。とうとう月の姫が登場か?次のライブの構成、楽しみにしてるぞ」
がははっと豪快に笑う武蔵さんに
「いや、果菜は出しませんよ。撮影ももちろん顔出ししてませんから」
と慌てて否定する。

「隠そうとすると余計に引っ張り出したくなる。ああ、でも今バッチリ顔出ししてるかー」
ニヤニヤとする武蔵さんはかなり面白がっている。

「姫の隣にいる子もかなり可愛いぞ」
「おっ、ホントだ。かなりポイント高いな」
「類は友を呼ぶってか?あれ、でもどっかで見たような・・・」

テレビの中では秋野の妹が男性アナウンサーに話しかけられていた。

「天気予報のお手伝い、ありがとうございました。お二人は今日はどちらから?」
「東京です」
「ご旅行ですか?お二人のご関係は?」
秋野の妹は軽く頷く。
「友達です」
「世の中にはお友達同士でこんなに可愛い二人組っていうものが存在するんですね。このまま道民男性のために北海道に移住しませんか?」
軽い調子のインタビュアーの言葉に秋野の妹はうふふと爽やかに微笑んでかわした。


< 168 / 218 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop