35階から落ちてきた恋 after story ~you are mine~
「俺から秋野に連絡しといてやるから。あ、と事務所には一応言っておこう」
ぷっと吹き出したヒロトが「木田川さん呼んできて」と若いスタッフに声をかけ、待っている間にスマホを取り出して秋野真紀に電話をかけている。
ヒロトの素早い対応に目を見張ってしまう。
「アイツもいろいろあったからこんな時の対応は任せておけばいいんじゃないの?」
ユウキが片側の口角をうっすらと上げてヒロトと俺を交互に見る。
数年前、ヒロトの結婚するときは大揉めだった。
相手が一般企業の会社員ってことでスクープ合戦。ファンの抗議もすごかったしネットも荒れた。
俺と果菜の交際が好意的に受け入れられたのはヒロトたちの結婚の後だからだろう。
「そうだな」
傍らに置いたスマホが光ってメッセージの着信を告げる。
果菜だ。
「今、真紀さんと合流しました。三人でご飯食べてきますね。貴くんはライブ頑張って!」
どこでとは書かれていない。
きっと秋野の指示なんだろう。
ヒロトが動いてくれたことだし、果菜には楽しんでくるよう返信するにとどめた。
本当は気をつけろと言いたいのをぐっとこらえて。
ぷっと吹き出したヒロトが「木田川さん呼んできて」と若いスタッフに声をかけ、待っている間にスマホを取り出して秋野真紀に電話をかけている。
ヒロトの素早い対応に目を見張ってしまう。
「アイツもいろいろあったからこんな時の対応は任せておけばいいんじゃないの?」
ユウキが片側の口角をうっすらと上げてヒロトと俺を交互に見る。
数年前、ヒロトの結婚するときは大揉めだった。
相手が一般企業の会社員ってことでスクープ合戦。ファンの抗議もすごかったしネットも荒れた。
俺と果菜の交際が好意的に受け入れられたのはヒロトたちの結婚の後だからだろう。
「そうだな」
傍らに置いたスマホが光ってメッセージの着信を告げる。
果菜だ。
「今、真紀さんと合流しました。三人でご飯食べてきますね。貴くんはライブ頑張って!」
どこでとは書かれていない。
きっと秋野の指示なんだろう。
ヒロトが動いてくれたことだし、果菜には楽しんでくるよう返信するにとどめた。
本当は気をつけろと言いたいのをぐっとこらえて。