35階から落ちてきた恋 after story ~you are mine~
「果菜ちゃんだけでなく、朋花ちゃんの身元がバレるのも時間の問題だと思う。何と言っても、この美人姉妹、雰囲気は違えど似ているからね」

そう言って奥さんの真紀さんの肩を抱き寄せる。あ、今何気に奥さんを褒めたんだ。
真紀さんも、西さんの肩に頭をもたげて嬉しそうな表情をする。

「今から始まるアフターパーティーには二人の替え玉を出そう。その間に別々にしてエスコートをつけて会場から出す。そして、深夜0時過ぎの便でこれも別々に北海道を発って東京に帰す。この時間ならさすがに空港で出待ちされることはないだろう」

どうだい?と西さんは貴くんを見つめる。

でも貴くんは即座に「半分賛成ですが半分は反対です」と言い切った。

「この会場から出すのは賛成です。でも、その後うちの奥サンは俺と一緒に行動しますんで」

「貴くん!」
さっきから私のことを”奥サン”って言っちゃてるけど、ここは西さんの楽屋でここにいるスタッフは西さんの関係者だから私たちが入籍したことは秘密なんじゃーーー。

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