35階から落ちてきた恋 after story ～you are mine～

私の心配がわかったのか「大丈夫だ」と私の鼻を軽くつまんだ。

「わかった。果菜ちゃんのその後は貴斗に任せる。ここからは全員協力してアフターパーティーが始まって少ししたら2人を会場から出して無事に帰そう」

西さんの言葉に全員が頷いた。

西さんの指示で朋花さんと私は着ていたワンピースを脱いでスタッフに渡した。
それを西さんとタカトの事務所の女子社員に着てもらい私たちに似せたヘアスタイルをさせて、いかにもと言った感じの事務所スタッフにガードさせてアフターパーティーの会場内に目立たないようにいてもらう。

アフターパーティーの参加者の中にはメディアもいるし、スポンサー企業の人間もいる。多くの人の中には目立つような内容をSNSで呟くようなことをする人もいるだろう。
別人だと気付かれる前に会場を出ることになっていた。


身代わりのスタッフさんの方が明らかに私より美人だったことに一抹の不安を抱えつつ、私たちは指示された清掃会社のスタッフのユニフォームに着替える。

「コレ絶対に果菜ちゃんと青山君を一緒にさせないようにってタカトが考えたんだよね」
朋花さんはくすくすと笑っている。