35階から落ちてきた恋 after story ~you are mine~
episode4 姫のため息2

姫はモデル



私は昼から仕事の貴くんに見送られてひと足先に出勤。
起きなくていいよって言ってるのに貴くんは一緒に起きて朝ご飯を食べた。
さすがに貴くんの「車で送ってく」っていうのは拒否していつものように電車で出勤したけど。
もっと身体を休めて欲しいなと思ってしまう。

私は一つ大きな決意をして職場に向かう。
いま、自分がしたいことは何なのかハッキリとわかった。


昼休みに清美さんから今夜の予定を問うメールが入った。
貴くんの帰宅は遅いと聞いている。モチロン清美さんはご存知でしょうが。
私の予定はないことを返信をすると、「仕事が終わったら迎えに行くから連絡して」と返ってくる。
また美味しいものをご馳走してもらえるのかもなんてちょっとウキウキ。

LARGOと同様にここ一ヶ月は清美さんも多忙を極めていてほとんど会えていなかった。

清美さんも疲れてるんじゃないだろうかなんて私の心配をよそに、私を迎えに来た清美さんはいつも通りの美魔女で。一歩離れてっていうか二歩も三歩も離れて歩きたいと思ってしまうほどの美しさとオーラを纏っていた。

「かっなちゃぁーん、ひっさしぶりぃ」
職場まで迎えに来てくれた清美さんはハートマークをいっぱいつけたような言い方で私をハグすると、いそいそと私を外車の助手席に乗せた。
いつもながら、きれいでパワフルな女性だ。

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