35階から落ちてきた恋 after story ~you are mine~
「・・・ところでコレどこに向かっているんでしょうか?」
どう見ても、車は清美さんのお宅でもウチに向かっている様子もない。
「ああ、スタジオなの。タカトの撮影はまだ終わってなくて。先にユウキのを撮ってるんだけど」
「撮影スタジオ?」
「そう、撮影。次のコンサートツアーに使うヤツなんだけどね。コレがもうワガママでさっ。果菜ちゃんに協力してもらおうかと思って」
コレって貴くんのこと?
貴くんの我儘って何だろう。
「私の”協力”って医療的な意味ですか?」
チラッと貴くんを見ても私に事をガン無視して窓の外の景色を見ている。
「違う、違う。どっちかって言うと彼女的役割」
「え?彼女的役割?我儘を諫めるとか?」
自分で言ってて何を言ってるのかよくわからない。
「これ見て」
赤信号で止まったタイミングで清美さんに渡されたのは一枚の絵コンテだった。
女性の首すじ近くに顔を寄せるように立つ男性。
「コレがこれを嫌がってて。っていうかこれ自体はいいんだけど、この女性役でちょっと揉めちゃって」
清美さんが大きくため息をついた。
どう見ても、車は清美さんのお宅でもウチに向かっている様子もない。
「ああ、スタジオなの。タカトの撮影はまだ終わってなくて。先にユウキのを撮ってるんだけど」
「撮影スタジオ?」
「そう、撮影。次のコンサートツアーに使うヤツなんだけどね。コレがもうワガママでさっ。果菜ちゃんに協力してもらおうかと思って」
コレって貴くんのこと?
貴くんの我儘って何だろう。
「私の”協力”って医療的な意味ですか?」
チラッと貴くんを見ても私に事をガン無視して窓の外の景色を見ている。
「違う、違う。どっちかって言うと彼女的役割」
「え?彼女的役割?我儘を諫めるとか?」
自分で言ってて何を言ってるのかよくわからない。
「これ見て」
赤信号で止まったタイミングで清美さんに渡されたのは一枚の絵コンテだった。
女性の首すじ近くに顔を寄せるように立つ男性。
「コレがこれを嫌がってて。っていうかこれ自体はいいんだけど、この女性役でちょっと揉めちゃって」
清美さんが大きくため息をついた。