35階から落ちてきた恋 after story ~you are mine~
「よろしくな、果菜。俺も支度してくるから社長と着替えに行ってこい」
私の頭をポンポンとすると清美さんに目で合図をして貴くんも出て行ってしまう。
彼がいなくなると途端に心細くなる。
そんな私に気が付いた清美さんは私の腕をとって「さあ行こうか」とスタジオから出て控室にと連れ出した。
「清美さん、カメラマンがいないとかユウキさんがやるとかって大丈夫ですか?モデル私なんですよ?私が足を引っ張りそうで本当に心配なんですけど」
不安を前面に出して訴えてみたけれど、清美さんは笑っている。
「面白くなってきたわ。ユウキって一時期プロを目指しちゃうんじゃないかってくらいカメラにのめり込んでたことがあったの。腕はいいのよ。せっかくだから楽しみましょう。それにね、あの灯海堂広告の須川さんってカメラの腕もいいの。二人で組んで写真を撮らせたら面白いと思う」
「楽しむ心の余裕なんてありませんよぉ」
震えそうになる身体を身を縮めるようにして堪えていたら「ずいぶん姿勢が悪い子ね」といきなり背後からお小言が飛んできた。
控室に入ってきたのはおそらくはアラサーくらいの女性。
「スタイリストの林です。よろしく」
パッと見は白のTシャツにピンクの花柄のフレアースカート。でも、そのTシャツやスカートに描かれている模様、どっかで見たことがあるヤツだ。
はっ、思い出した。
アメリカで流行っているっていうブランドの。
一見、おしゃれにお金はそんなにかけてませんと見せかけてるけれど実際は・・・ってやつね。
ああ、怖い怖い。気をつけなきゃモノを知らない子だと恥をかいてしまう。なるべく会話をしないようにしよっと。
貴くんに迷惑が掛かったら困るから。
私の頭をポンポンとすると清美さんに目で合図をして貴くんも出て行ってしまう。
彼がいなくなると途端に心細くなる。
そんな私に気が付いた清美さんは私の腕をとって「さあ行こうか」とスタジオから出て控室にと連れ出した。
「清美さん、カメラマンがいないとかユウキさんがやるとかって大丈夫ですか?モデル私なんですよ?私が足を引っ張りそうで本当に心配なんですけど」
不安を前面に出して訴えてみたけれど、清美さんは笑っている。
「面白くなってきたわ。ユウキって一時期プロを目指しちゃうんじゃないかってくらいカメラにのめり込んでたことがあったの。腕はいいのよ。せっかくだから楽しみましょう。それにね、あの灯海堂広告の須川さんってカメラの腕もいいの。二人で組んで写真を撮らせたら面白いと思う」
「楽しむ心の余裕なんてありませんよぉ」
震えそうになる身体を身を縮めるようにして堪えていたら「ずいぶん姿勢が悪い子ね」といきなり背後からお小言が飛んできた。
控室に入ってきたのはおそらくはアラサーくらいの女性。
「スタイリストの林です。よろしく」
パッと見は白のTシャツにピンクの花柄のフレアースカート。でも、そのTシャツやスカートに描かれている模様、どっかで見たことがあるヤツだ。
はっ、思い出した。
アメリカで流行っているっていうブランドの。
一見、おしゃれにお金はそんなにかけてませんと見せかけてるけれど実際は・・・ってやつね。
ああ、怖い怖い。気をつけなきゃモノを知らない子だと恥をかいてしまう。なるべく会話をしないようにしよっと。
貴くんに迷惑が掛かったら困るから。