35階から落ちてきた恋 after story ~you are mine~
差し出された貴くんの右手と私の右手の指先が触れ合うと、ぐいっと引き寄せられる。
私の腰に彼の両手が回され二人の身体が密着する。
私の首すじに彼の吐息がかかり、あたたかい唇を感じた。
耳元で貴くんの囁く声が聞こえる。
「俺のルナだ」
ルナ?ルナって何?
「ルナは月の女神だ。今のお前はその辺のモデルなんかよりもずっと綺麗だ。自信を持て。大丈夫、俺がいる」
他の人には聞こえないように小さな声で。
私はかすかに頷いた。
最初に予定していたアフロディーテじゃなくてもいい、そう思っていい?
私は私にしかできない姿があって、みんなの求めるものにはなれないけれど、貴くんの求めるものには近付けようと努力することならできる。
慣れないながらも貴くんに寄り添い貴くんの香りに包まれることで気持ちが安定していく。
そして、何より私は顔が映らないようにするため、カメラに視線を向ける必要がないのが助かる。
その後も貴くんに促されるままにいくつかポーズをとっていると
「終了。オッケーだよ、果菜ちゃん」
とユウキさんの声がした。
私の腰に彼の両手が回され二人の身体が密着する。
私の首すじに彼の吐息がかかり、あたたかい唇を感じた。
耳元で貴くんの囁く声が聞こえる。
「俺のルナだ」
ルナ?ルナって何?
「ルナは月の女神だ。今のお前はその辺のモデルなんかよりもずっと綺麗だ。自信を持て。大丈夫、俺がいる」
他の人には聞こえないように小さな声で。
私はかすかに頷いた。
最初に予定していたアフロディーテじゃなくてもいい、そう思っていい?
私は私にしかできない姿があって、みんなの求めるものにはなれないけれど、貴くんの求めるものには近付けようと努力することならできる。
慣れないながらも貴くんに寄り添い貴くんの香りに包まれることで気持ちが安定していく。
そして、何より私は顔が映らないようにするため、カメラに視線を向ける必要がないのが助かる。
その後も貴くんに促されるままにいくつかポーズをとっていると
「終了。オッケーだよ、果菜ちゃん」
とユウキさんの声がした。