未来を見るなら、君と一緒に
「はい」
アパートの前で待つこと30分。
1階にある管理人の部屋から出てきた美玲は俺の手のひらにひとつの鍵を乗せた。
「美玲、ありがとう……」
「行ってきなよ。助けに」
最初、自分の兄がストーカーをしていたなんて事実が信じられなくて、しゃがんで泣き出したときはどうしようかと思った。
でも、いま目の前にいる美玲はとても強い表情していて、心のなかで認めたんだなと思う。
「ありがとう!行ってくる!」
美玲から受け取った鍵を握りしめて、賢晴さんの家へと走る。
潤のことを早く助けたい。
不安に思ってるだろう、潤を早く助けてあげたい。
また潤から笑顔を奪っていたら、賢晴さんのことを許せるだろうか。
そんなことを思いながら、俺は鍵穴に鍵をさす。
「潤、待ってろよ」
さした鍵が回った瞬間、ここを開けたら潤がいるのかと思うと逸る気持ちでいっぱいだった。
靴を脱いで不気味なくらい静かな部屋の中に入る。
「……なんだこれ」
入ってはじめに見たリビングは特にこれといったものはなかった。
アパートの前で待つこと30分。
1階にある管理人の部屋から出てきた美玲は俺の手のひらにひとつの鍵を乗せた。
「美玲、ありがとう……」
「行ってきなよ。助けに」
最初、自分の兄がストーカーをしていたなんて事実が信じられなくて、しゃがんで泣き出したときはどうしようかと思った。
でも、いま目の前にいる美玲はとても強い表情していて、心のなかで認めたんだなと思う。
「ありがとう!行ってくる!」
美玲から受け取った鍵を握りしめて、賢晴さんの家へと走る。
潤のことを早く助けたい。
不安に思ってるだろう、潤を早く助けてあげたい。
また潤から笑顔を奪っていたら、賢晴さんのことを許せるだろうか。
そんなことを思いながら、俺は鍵穴に鍵をさす。
「潤、待ってろよ」
さした鍵が回った瞬間、ここを開けたら潤がいるのかと思うと逸る気持ちでいっぱいだった。
靴を脱いで不気味なくらい静かな部屋の中に入る。
「……なんだこれ」
入ってはじめに見たリビングは特にこれといったものはなかった。