未来を見るなら、君と一緒に
あのことを自分のせいにすることで、いつまでも光はあのこのから逃れられない。

それに気づくの遅すぎだろ。



「あたしも陽も幸せになろうよ」


「あぁ……」



今さらだろうか。
やっぱり潤のそばには俺がいたいだなんて。
潤は怒るだろうか。



「そういえば、陽、明日ゼミ会でしょ?」


「あーそういえば」



自分の部屋の壁に貼ってある招待状に目をやる。

同じゼミに通っていた、ひとつ上の代と俺らの代のゼミ会。
そこに、潤も行くと言っていた。



「来るんでしょ?その人も」


「うん」


「ちゃんと決めなよ!」



バシっと背中を叩かれる。



「だから痛いっての」



光が元気ないのはいやだから、ここまでの元気が出てくれて嬉しいけど。
でも、昔から光はこういう時力が強いから。



「決めるか……」



もう一度俺の気持ちを告げよう。
怒られたっていい。
それが俺が今伝えたい言葉だから。



「ありがとな。光」



光にはいつも大切なことを教えられる。
本当に俺にとって大切な存在だ。

照れくさいから本人には絶対言わないけど。

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