未来を見るなら、君と一緒に
「潤、賢晴くん前に出てきて」


「……え?」



サプライズプレゼントというのに、なぜかでてくるあたし達の名前。



「とりあえず前に出るぞ」



ここでもプライドの塊の賢晴の発揮だ。

あたしの腕を掴んで前へと歩きだす。



「ちょっと……」



これから何が起こるかわからない不安。
そして、また賢晴とヨリを戻したと勘違いされる不安。



「なんなんだよ、急にサプライズとか」



朔夜の隣に並んだ賢晴が彼に声をかける。



「いいからいいから!ほら、瑠美(るみ)ちゃん」



朔夜が手招きをしたのはあたしが一番大学のとき仲良くて、今日も隣に座っている瑠美。



「瑠美、なに?」



パタパタと走ってきた彼女に今度はあたしが耳打ちをする。



「ふふ。いいものだよ」



ニコッとあたしに笑いかける瑠美。

賢晴と2人で前に出されてる時点で全然いいものなんかじゃないのに。



「この会場をこれからパーティ会場にしまーす!」



朔夜のマイクを奪い取って、瑠美が叫ぶ。



「……パーティ?なんの?」

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