未来を見るなら、君と一緒に
「何言ってるの!潤が、でしょ!」


「……あたし?」



瑠美の言葉に歩いていた足を止めてしまう。



「潤以外に誰がいるの?結婚するんでしょ?賢晴くんと」


「……は?」



結婚するなんてどこから出た話だろう。
結婚するもなにもあたしたちは付き合ってもいない。



「潤と賢晴くん結婚するのに式あげないっていうからさ、あたし達が内密に計画を……「まって、それどこから出てきた話!?」



瑠美が話してる途中だったけど、たまらず口を挟む。

だって、結婚するとか。
式をあげないとか。
妙にリアル話だったから。



「賢晴くんがみんなに言ってるよ?で、あたしたちが潤にも賢晴くんにも内緒で計画したの」



びっくりしているあたしに満足そうな顔をする瑠美。



「いや……」



こんな満足そうに笑ってる瑠美に水をさすようなことを言えなくて、くちごもってしまう。



「ほら、お部屋用意してもらってるから着替えよう」



ひとつの部屋の扉を開ける瑠美。



「えっと……」



どうやって言えば、彼女たちを傷つけず伝えられるのか。
考えるけど、何も浮かばない。

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