未来を見るなら、君と一緒に
「瑠美、それ誰から聞いたの?」


「だれって、賢晴くんだよ」


「……っ」



耳を疑った。
自分がストーカーをしていたくせに、俺をストーカーと言ってるなんて。

賢晴さんに憧れていた過去の自分がバカバカしくなってくる。



「ストーカーの陽くんから守るためにも結婚するんでしょ?愛されてるよね」



俺じゃない。
俺が言ってることが美談にしようとしているじゃない。
賢晴さんが言ってることが美談にしようとしていることだ。



「あの、俺は……「おーい、潤。着替えたか?」



俺が訂正しようと口を開いたのと、ドアがあいて賢晴さんが入ってくるのは同時だった。



「陽……」



入ってすぐに俺が視界に入ったようで、キッと睨みつけられる。



「よかったー。賢晴くん来てくれて。陽くんが迎えにきたときはどうしようかと思ったよ」



パタパタと走って、賢晴さんの元へと向かう瑠美さん。



「瑠美!違う!」



そんな瑠美さんの腕を掴む潤。



「どうしたの?そんな大きな声出して」



普段はそんなに大声を出さない潤に瑠美さんは目を丸くする。

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