未来を見るなら、君と一緒に
「素直に言わないなら、俺はやめないからな」



陽くんの手から再びスマホを奪う。



「なんなんだよ、お前」


「いいから、まずは素直になれよ」


「あーもううるせーな!そうだよ、光じゃなくて潤が取られるのが嫌でを学校抜け出してきた!!」



陽くんの投げやりだけど、熱い言葉にあたしの胸は簡単にきゅーっとなっていく。



「は、陽くん……」


「あ、やべ。本人いるのにこれ恥ずかしいやつじゃん」



照れくさそうに頭をかく。



「よーし。俺、いい仕事した。あとは2人でよろしく」



そう言い残して、ヒラヒラとあたし達に手を振ってそのまま去っていく。



「あいつあんなに嵐みたいなやつだったか?」


「はは。なんか、あたしと陽くんを早くくっつけたいみたい」


「くっつけたいって……それは俺だけの気持ちじゃどうにもならないだろ」



はぁっとため息をついて、地面をみつめる。

ドキドキするこの心臓。
だって、あたしは陽くんのことが大好きだから。

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