未来を見るなら、君と一緒に
彼はいつまでこんなことを続けるつもりでいるのだろう。
毎日毎日あたしの家の前にきて、あたしに会うでもない。
……まぁ、会いに来られても困るけど。



「潤、最近はどう?不安要素はどう?」


「うん……まだ、かな」



直接会ってはいないけど、不安要素はなくならない。
賢晴があたしの家の前に現れなくなるまでは、とりのぞかれない。



「そっか」


「ごめんね、迷惑かけて」


「迷惑なわけあるか。俺が守るって言ったろ」



陽くんには不安要素が賢晴だとはいえてない。
あたしと賢晴は別れたことはもちろん知ってるけど。
でも、陽くんにとって賢晴は先輩だから、幻滅をして欲しくなかった。

賢晴が幻滅されようとあたしには関係がないはずなのに、なんで言えないのか。

賢晴のためなんかじゃない。
陽くんがショックを受けるのが嫌だから。

だからあたしはこの先何も無いことを願ってる。
そうして、自然と賢晴がフェードアウトしてくれることを願ってる。

そうすれば、陽くんの信頼出来る先輩のままだ。

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