未来を見るなら、君と一緒に
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「あーあ、いつになったら出れるんだろ」



朝。
賢晴はあたしの腕をベッドの柵に手錠で繋い出ていった。



「スマホも持っていかれたし」



仕事に行けないって連絡もできてない。
スマホは、ロックがかかっているし、賢晴と付き合っている頃のパスコードとは違うから開かれないと思う。

あの頃は賢晴の誕生日に設定したりなんかして、賢晴にいつ見られても大丈夫だった。
賢晴に見られるのが普通のことだと思ってた。



「あ……」



心情とは別物のようで、盛大にお腹がぐーっと鳴り響く。

昨日の昼も結局食べなかったし、夜も食べてない。
そりゃお腹もすくよね。

こんなときでも、お腹が空くし、眠たくもなる。
人間とはこんなものだ。



「食べる……か」



手を伸ばして取れる範囲に置かれたひとつのパン。
賢晴がお腹が空いたら食べれと置いていったものだ。
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