君を愛で満たしたい~御曹司のとろ甘な溺愛~
踏み出す一歩
それから四カ月。
悠馬さんとの週末の“散策”は続いている。
料理本を買ってきて、彼の家の広いキッチンを借りてふたりで料理に挑戦したはいいが、結局作ったのは簡単な物ばかり。
けれども彼は毎回本当においしそうに食べてくれてうれしかった。
悠馬さんがご飯を炊くことしかできないのは本当で、この四カ月で卵を割れるようになったと喜んでいるのがかなりおかしい。
あの完璧な上司の思いがけない一面にほっこりする日々だった。
しかし困っているのは、毎回、帰りに引きとめられること。
その日も彼のマンションの玄関で、腕をつかまれてしまった。
『積極的に攻めさせてはいただく』の宣言通り、グイグイ迫られている。
「帰るなよ。一緒に暮らさない?」
甘いボイスで囁かれ、ドギマギしてしまう。
「暮らしません!」
「葉月って意外と頑固なんだな。こんなに頬を真っ赤にしてるくせして」
彼はイジワルな笑みを浮かべて突っ込みを入れてくる。
悠馬さんとの週末の“散策”は続いている。
料理本を買ってきて、彼の家の広いキッチンを借りてふたりで料理に挑戦したはいいが、結局作ったのは簡単な物ばかり。
けれども彼は毎回本当においしそうに食べてくれてうれしかった。
悠馬さんがご飯を炊くことしかできないのは本当で、この四カ月で卵を割れるようになったと喜んでいるのがかなりおかしい。
あの完璧な上司の思いがけない一面にほっこりする日々だった。
しかし困っているのは、毎回、帰りに引きとめられること。
その日も彼のマンションの玄関で、腕をつかまれてしまった。
『積極的に攻めさせてはいただく』の宣言通り、グイグイ迫られている。
「帰るなよ。一緒に暮らさない?」
甘いボイスで囁かれ、ドギマギしてしまう。
「暮らしません!」
「葉月って意外と頑固なんだな。こんなに頬を真っ赤にしてるくせして」
彼はイジワルな笑みを浮かべて突っ込みを入れてくる。