君を愛で満たしたい~御曹司のとろ甘な溺愛~
二時間後。
私たちは翔さんのマンションにいた。

ここもまた悠馬さんのマンション同様、ひとりで暮らすには広すぎる。

翔さんも悠馬さんのように高い身長と長い足を持ち合わせていて、デザイナーというよりモデルのようだ。
顔はあまり似ていないようにも感じるけれど、優しそうな人だった。


「初めまして。兄がお世話になります。本当におきれいな方だ」
「いえっ、とんでもない。それに、お世話になっているのは私です。今日はお時間をいただきすみません」


互いに挨拶を済ませると、早速どんな洋服がいいか尋ねられる。
けれども、一流のデザイナーを前にして、意見もなにもない。


「ファッションのことはわからなくて、お任せで……」
「それではそうしましょう。まずはサイズですね。すみませんがちょっと立ってみてください」


メジャーで測られるのか……と少しブルーになる。
だって彼の弟にサイズを知られるなんて恥ずかしいもの。
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