君を愛で満たしたい~御曹司のとろ甘な溺愛~
「今週も忙しいから頑張るよ!」
「葉月はホントすごいよね。営業の中でも成績トップクラスだし」


静香は同期といっても事務職で、私たち営業の後方支援をしてもらっている。


「ありがと。でも、まだまだよ」


これでも必死に頑張っているつもりだけれど、まったく追いつかない尊敬する上司がいる。

しかし彼は二年前、三十歳のときにインドに赴任してしまい、それから電話やメールで連絡は取り合っているが会ってはいない。


「ね、どうしたんだろ?」


ライフテクノロジー事業部の近くに行くと、入り口に人だかりができていて、彼女が首を傾げている。


「なんだろうね」


他の事業部の女子社員が多数覗いているんだけど。

近づいていき、「すみません」と中に足を踏みいれた瞬間、息が止まった。
そこに、インドに赴任したはずの上司・一ノ瀬悠馬(いちのせゆうま)さんがいたからだ。
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