君を愛で満たしたい~御曹司のとろ甘な溺愛~
コイガタキはパワフルすぎて
悠馬さんのおかげで、哲也のことが完全に吹っ切れたあとは、仕事も絶好調。


「一ノ瀬さん、ゼネラル製薬のジェネリックの件、社内の会議で検討していただけそうです。近日中にインドの工場の視察に行きたいということで、数社をリストアップしました」


原薬の輸入で関係が深くなったゼネラル製薬には、インドの製薬メーカーと提携して製造したジェネリック医薬品を、いずれは日本だけでなくヨーロッパにも輸出しようと提案している。

ようやくうなずいてくれたこのプロジェクトは、大規模なものになりそうだ。


「よくここまで持ってきたな。インドには同行するのか?」
「はい。輸送ルートの確認などもされたいということですし、そのつもりですが……」


実は不安なのだ。
インドでの交渉は、今まで現地にいた悠馬さんがしてくれていたので、私は日本の要求を伝えればよかった。

あちらの情報は頭には入っているけれど、実際行ったことがないので、交渉をうまく進められるのかと。
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