君を愛で満たしたい~御曹司のとろ甘な溺愛~
けれども、こうしてわだかまりもなく帰国を祝えるのは、一ノ瀬さんの優秀さ故。
インドでの事業を大成功させて誰もが認める実力を示した彼に、誰も文句が言えなかった。

盛大な拍手が沸き上がり、彼をよく知る私はなんだか誇らしい気持ちになる。

それからは無礼講。
案の定一ノ瀬さんの周りは女子社員が取り囲んだ。


「はー。できるわかっこいいわ御曹司だわって、全部そろっていちゃ敵わない」


ビールを煽る町田さんがぶつくさ言っている。


「一ノ瀬さんは努力の人ですよ。最初から全部持っていたわけじゃありません」


まあ、容姿も御曹司であることも、持って生まれたものだけど。

しかし、仕事の面は彼がストイックに日々向き合い、失敗も糧にして頑張ってきた結果だ。


「もっと怖い人かと思ってたけど、そうでもなさそうだね。女子社員とも楽しそうに話してる」


どんなイメージを持っていたの? 
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