2度目の人生


母「桜〜!
早く起きないと遅刻するよー!」




いつもと変わらない朝、



昨日のあれは夢だったのか。




『はーい!』




リビングに行くと、


スーツを着た少し若いような父と母。




『どうしたの二人ともスーツなんか着て』




お父さん達はポカンとして


笑いながら


"今日はさくらの入学式でしょ?"


と言う。


からかってるのかな?


そんな嘘、誰だって分かる。




兄「おはよー!」




少し眠たそうに亡くなったはずの兄が入ってくる。


死んだ人間に思えないくらいにピンピンしてる


ドッキリ?もうなんでもいい。




『にぃにー!!』





兄「うわっ!


桜どうしたの、怖い夢でも見た?」





兄に抱きつき 涙が溢れてくる。


会いたかった


大好きな兄にずっと会いたかった。



兄は私のせいで死んだ。


私が小学校の入学式の日にケーキが食べたいとわがままを言ったから。


もし本当に過去に戻ってきたなら、


兄はもう一度私のせいで死ぬことになる


< 2 / 7 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop