眼鏡の奥の表情は
一回気を入れ直して
震える手と足を深呼吸で止めた。

(よしっ!)

♪〜♪〜♪〜

入場行進のマーチは
成功した。

「あのっ!」
「なに?」
「さっきはありがとうございました!
お陰でちょっとはうまく吹けた
気がします」
「よしっ!このまま
午後の閉会式までがんばろっか!」
「はいっ!」

順調に進んでいく競技。
お昼が終わり、あっという間に
閉会式となった。

朝の緊張が蘇る。
鼓動がどんどん早くなっていくのが
わかる。
どうしよう。私にできるかな。
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