愛してるのに愛せない。
あれから、もう1時間が過ぎようとしていた。

外は相変わらず、どんよりといている。
姉からの返信は未だないけれど、さすがにドリンクバーだけ飲んでここにいるのも辛くなってきた。
お客さんもだんだんと増え始めている。

「帰ろう。」

そう決めて、席を立つ。
レジに行くときに喫煙席をチラッと見たが、海斗さんたちの姿はいつの間にかなかった。

「うわ、雨降りそう・・・。」

お店を出ると、今にも降り出しそうな天気。
携帯を見ても姉からの連絡はきていない。
まだ話をしているのだろうか・・・。
そんなことを思いながら歩いていると・・・。

ザー・・・・・

「うわ!やばっ・・・。」

急に降り始めた激しい雨。
バシャバシャと音を立てながら家路を急ぐ。
途中、公園の前を通りかかった。

「え・・・。」

思わず足が止まる。

どうして・・・なんで・・・
その思いだけが頭の中を支配する。

ゆっくりと公園のいる人物へと近づく。
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