愛してるのに愛せない。
笑う私を見て、海斗さんが声をかける。
「くーちゃん・・・?」
「ふふふ・・・。すみません。」
「どうした・・・の?」
そう聞く海斗さんを一瞥して、全員の顔を見た。
あぁ・・姉はこんなにも大勢の人から愛される竜姫だったのか・・・。
そう思ったら、なんだかうれしかった。
「・・・私のことは守っていただかなくて結構です。
守られる立場の人間ではないですし、喧嘩に巻き込まれて死のうが、なにしようがほっておいてもらっても構いません。でも・・・。」
「でも・・・・?」
「・・・もし、私と仲良くしてくださる人がいたら、仲良くしてほしいです。」
それだけ言って、頭を下げて台を降りた。
「やるな!」
陸さんは私を見て笑う。
海斗さんは、呆れたように私を見ていた。
「・・・ってことだ。解散。」
その声でまた倉庫内はざわめきだした。
「俺らは、上に行くけど・・・。」
「私は・・・ちょっと歩いてきます。」
「分かった。じゃあ、なんかあったら大声出して。」
そう言って上に行くのを見送ってから、倉庫の出口へと歩きだした。
下にいる全員が私の動きを見ている。
私が倉庫を出ると、各自、文句の言い合いをしていた。
「なんで小百合さんに似ている女なんだ。」
「あんな人俺は認めたくない。」
「どうせ、竜鬼の姫ってのがほしかったんだろ。」
そんな声があがる。
少しだけ・・・
ほんの少しだけ、認められていないことへの悲しみをかみ締めた。
倉庫の裏手に行くと、そこには、海が広がっている。
砂浜へと降りて、ボーっと座って波を見ていると、
ポスっと背中に何かが当たった。
「・・・・・?」
振り返った瞬間に
カンッ!と額に何かが当たった。
「いた・・・。」
額を擦りながら見てみると、
「空き缶・・・。」
投げられたであろう方向を見ても、誰もいない。
でも、予想は着く。
私は、この倉庫内で認められていない存在なのだ。
「・・・・・。」
空き缶を見て、自嘲的に笑った。
仕方がないのだ。とまた自分に言い聞かせて海を見る。
その間も、体に当てられる空き缶。
たまに小石のようなものまで当てられる。
「・・・・っ。」
ぐっと握りこぶしを作ってひたすら我慢する。
与えられる痛みに耐えているうちに、いつの間にか、何も投げられていないのに気が付いた。
「くーちゃん・・・?」
「ふふふ・・・。すみません。」
「どうした・・・の?」
そう聞く海斗さんを一瞥して、全員の顔を見た。
あぁ・・姉はこんなにも大勢の人から愛される竜姫だったのか・・・。
そう思ったら、なんだかうれしかった。
「・・・私のことは守っていただかなくて結構です。
守られる立場の人間ではないですし、喧嘩に巻き込まれて死のうが、なにしようがほっておいてもらっても構いません。でも・・・。」
「でも・・・・?」
「・・・もし、私と仲良くしてくださる人がいたら、仲良くしてほしいです。」
それだけ言って、頭を下げて台を降りた。
「やるな!」
陸さんは私を見て笑う。
海斗さんは、呆れたように私を見ていた。
「・・・ってことだ。解散。」
その声でまた倉庫内はざわめきだした。
「俺らは、上に行くけど・・・。」
「私は・・・ちょっと歩いてきます。」
「分かった。じゃあ、なんかあったら大声出して。」
そう言って上に行くのを見送ってから、倉庫の出口へと歩きだした。
下にいる全員が私の動きを見ている。
私が倉庫を出ると、各自、文句の言い合いをしていた。
「なんで小百合さんに似ている女なんだ。」
「あんな人俺は認めたくない。」
「どうせ、竜鬼の姫ってのがほしかったんだろ。」
そんな声があがる。
少しだけ・・・
ほんの少しだけ、認められていないことへの悲しみをかみ締めた。
倉庫の裏手に行くと、そこには、海が広がっている。
砂浜へと降りて、ボーっと座って波を見ていると、
ポスっと背中に何かが当たった。
「・・・・・?」
振り返った瞬間に
カンッ!と額に何かが当たった。
「いた・・・。」
額を擦りながら見てみると、
「空き缶・・・。」
投げられたであろう方向を見ても、誰もいない。
でも、予想は着く。
私は、この倉庫内で認められていない存在なのだ。
「・・・・・。」
空き缶を見て、自嘲的に笑った。
仕方がないのだ。とまた自分に言い聞かせて海を見る。
その間も、体に当てられる空き缶。
たまに小石のようなものまで当てられる。
「・・・・っ。」
ぐっと握りこぶしを作ってひたすら我慢する。
与えられる痛みに耐えているうちに、いつの間にか、何も投げられていないのに気が付いた。