我ら鈴木青春部☆☆
だがそれに気づいたときにはすでに時遅し。

香奈と目が合ってしまった。

「やばっ…」

達也は見なかったふりをして別の方向へ走り出した。

走りながら後ろを振り返ると、慎一と香奈が猛ダッシュをしてこっちへ向かっている。

だいぶ間が詰まって十メートルほどしか距離がない。

「うわ」

もう逃げ切るのは不可能な上、見つかってしまってはどの道明日責められる。

達也は走るのをやめた。

急に止まったので息が乱れる。

二人が追いつくのを棒立ちになりながら待った。
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