我ら鈴木青春部☆☆
冬覇はボールを高々と上げた。

高々と……

高々と……

「高すぎだろうが!」

達也の怒号が飛ぶ。

そしてテニス経験のない冬覇が真っ直ぐ上に上がるはずもなく、ボールは弧を描き達也のコートに落ちた。

「あ、ごめん」

ネット際に落ちたボールを達也が拾いに行く。

「お前なあ…。こんなんでラリーできんのかよ」
< 96 / 168 >

この作品をシェア

pagetop