九月一日〜朝から晩まで~
「アオくんの十二個上!?
…不倫!?人妻!?
そりゃ別れるよねぇ…」
余計なお世話だ。
「いいねぇー、人妻。大好物」
「あっ!
教頭先生と怪しいって噂あるもんね。
……マジで!?」
年齢はあまり、
重要ではなかった気がする。
そして別れることすら、
叶わなかった。
「今、…は、
そういや同じ年だけどな」
紗良の弱味でも握ってやろうと企んでいた威勢が、急に萎んだ。
しかし、
もうそこまで凍りつくような感情はない。
「その人、亡くなった、…の?」
「いいや?
俺の心に生きてるよ?」