九月一日〜朝から晩まで~
「なんだろう、あの人達…。
紗良の親戚のおばちゃんに似てる。
ちょっと聞いてこようかな」
「俺が悪かった。
行かないで欲しい」
「うん。
謝るなら許してあげてもいいけど」
やはり嘘泣きだった。
近道とは違う舗装道路では、
下りが快適だった。
駐車場では空車が目立ち始め、
海客の帰り支度にすれ違う。
「水着、持って来たら良かったぁ…」
「ビーサン、やる」
さすがにミュールは危険だが、
磯遊びくらいなら出来る。
「そこの水溜り、俺の陣地」
「なに!?陣地ってなに!?」