九月一日〜朝から晩まで~


「…そんなの。
あっちの砂浜に、
いくらでもあるんじゃね?」

「行こう!
カニさん捕まんなくてつまんないから、
行こう!」

「…へーへー。
ごめんなさいね」

「ほんと思ってないこと、
言わない方がいいよ!?
すっごい顔出てる。
不愉快!」

言わなくていいことを言い過ぎるのと、
どちらがマシだろうか。


しかしまた、手を引かれている。

こんなに怒っていて、
セクハラで訴えられたらたまらない。

気づかれぬよう、そっと離した。


そうしたら不機嫌に振り向き、確保された。










< 34 / 58 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop