九月一日〜朝から晩まで~
「これも」
そこにさらに、
ジャラジャラと飾りのついた
スクールバッグが詰め込まれた。
腕まくりをして共同作業で押し込み、
紗良は扉を押さえている。
きつく絞められた首元が解放され、
幾分気分が落ち着く。
「…ふぅ」
大体、似合わないんだ。
高校教師なんて。
最初から間違ってた。
カタカタと鳴り続ける方に目をやると、
紗良が一人、
律儀に扉を抑え続けていた。
「早くお金入れて!
まさかお財布、
一緒に入れちゃってないよね?」