九月一日〜朝から晩まで~
「おう。今決まったわ。
俺のことは金蔓って呼べよ、JK」
言うほど金は無いが、財布ならある。
小銭を放り込み、
使い古されたキーを抜いた。
面倒くさいすべては、
後回しだ。
ここに置いていく。
「それ、いいね。
でもJKってなに?」
「さぁな?
おまえらと共通言語違うんだわ。
オッサンすぎて」
「自虐的ぃ…」
こうして話せば、
クラスの生徒たちとなにも変わりない。
むしろ二年生になりしばらくは、
彼女はクラスの中心的存在だった。
華やかに立ち振る舞い、
どこかの男子校のイケメンと付き合っていて、
聞いたところでは、
モデルにスカウトされたと言う噂まである。