九月一日〜朝から晩まで~
「ネクタイやめたら。
大丈夫?紗良、ゲロ袋あるよ?」
心配など、無用。
逆に責められて然るべきである。
紗良の首元に残る跡が、
現実を突きつけた。
「立花…」
「紗良はずっと、
紗良でいいよ。なに?」
「明日、俺はいないかもしれない。
でも学校がんばれよ」
「うん、ちゃんと行く。
先生に会いたいし。
あれ…アオくんいないの?なんで?」
「始業式サボった教師、
聞いたことねーわ」
「大丈夫だよ!
今日なんて授業ないんだし。
かわいそう…教頭怖いもんね。
言い訳、どんなの考えてるの?」