天才策士は一途な愛に跪く。
「それに、私達・・。晶と連絡もずっと取れなくて心配なんです!!」
遥は悲痛な表情で聖人を見た。
「おそらく彼女はドイツにいる・・。」
「君は知っているだろう・・。南條だけじゃないんだ。
彼女の研究を欲する者がこれから次々に湧いて出てくるんだよ・・。
彼女は彼女の生きる世界や、本当の家族がいるんだ。
マックスブラントの名前は、彼女を守る
良い抑止力になると思わないかい?」
そう言って、社長室の窓の外へと視線を向けた。
その横顔は穏やかで落ち着いていた。
晶を大切に思っている様子を見ていた遥や瑠維は
聖人の本心が解らなかった・・。
だけど・・。
「山科さんは・・。晶を守りたかったの?」
聖人の背中を見つめながら、ボソッと遥が言葉を放った。
「どうかな・・。
自分の利益の為かもしれないよ。
君の会社にリークして情報を拡散したかった。それだけかもしれないよ。」
真意が読めない表情で笑う聖人に、瑠維が食い下がる。
「利益って・・。だってあれは?!!
あんたは、以前から全部・・。
晶のために用意してきたでしょ??
俺、ちゃんとこの目で見たんです。
だから、絶対に違うって知ってるんです!!」
だから・・。
どうして、聖人がリークしたのか・・・。
俺は、その真意が知りたかったんだ。
「俺はまだ、諦めたわけじゃないんで・・。
彼女が貴方の言う通りドイツにいるなら・・。
今すぐ、彼女の元へ飛んで行きます。」
「私だって一緒に行きます!!
・・怜のこともあったし・・、このまま放っとけないです!!」
2人の熱意をぶつけた瞬間に、聖人は眉間に皺を寄せた。
穏やかな声音のまま、本心を静かに伝える。
「邪魔しないでくれないかな?」
「彼女は・・。やっと自分の人生を取り戻そうとしてるんだ。」
振り向いた聖人の瞳は鋭い刃を持っていた。
整った容姿で、凄まれるとゾクリと身体が震えるような衝撃が走る。
「それは絶対に違いますよ・・!!」
遥が確信をもって、聖人に向き合って言葉をぶつける。
遥は悲痛な表情で聖人を見た。
「おそらく彼女はドイツにいる・・。」
「君は知っているだろう・・。南條だけじゃないんだ。
彼女の研究を欲する者がこれから次々に湧いて出てくるんだよ・・。
彼女は彼女の生きる世界や、本当の家族がいるんだ。
マックスブラントの名前は、彼女を守る
良い抑止力になると思わないかい?」
そう言って、社長室の窓の外へと視線を向けた。
その横顔は穏やかで落ち着いていた。
晶を大切に思っている様子を見ていた遥や瑠維は
聖人の本心が解らなかった・・。
だけど・・。
「山科さんは・・。晶を守りたかったの?」
聖人の背中を見つめながら、ボソッと遥が言葉を放った。
「どうかな・・。
自分の利益の為かもしれないよ。
君の会社にリークして情報を拡散したかった。それだけかもしれないよ。」
真意が読めない表情で笑う聖人に、瑠維が食い下がる。
「利益って・・。だってあれは?!!
あんたは、以前から全部・・。
晶のために用意してきたでしょ??
俺、ちゃんとこの目で見たんです。
だから、絶対に違うって知ってるんです!!」
だから・・。
どうして、聖人がリークしたのか・・・。
俺は、その真意が知りたかったんだ。
「俺はまだ、諦めたわけじゃないんで・・。
彼女が貴方の言う通りドイツにいるなら・・。
今すぐ、彼女の元へ飛んで行きます。」
「私だって一緒に行きます!!
・・怜のこともあったし・・、このまま放っとけないです!!」
2人の熱意をぶつけた瞬間に、聖人は眉間に皺を寄せた。
穏やかな声音のまま、本心を静かに伝える。
「邪魔しないでくれないかな?」
「彼女は・・。やっと自分の人生を取り戻そうとしてるんだ。」
振り向いた聖人の瞳は鋭い刃を持っていた。
整った容姿で、凄まれるとゾクリと身体が震えるような衝撃が走る。
「それは絶対に違いますよ・・!!」
遥が確信をもって、聖人に向き合って言葉をぶつける。