憧れの舞台俳優は✗✗でした

(は……………!?!?かっこかわいすぎかよ……………写真とか動画で

見るより一億倍かっこかわいい!!!どうしよ…やばい…)

あかりの頭が大混乱を起こしているうちに、イベントは進み

写真撮影とサイン会へと移った。

徐々にあかりの番が近づいてくる。

明石の姿もどんどん近くに見えてくる。

緊張であかりの鼓動がどんどん速くなる。




あかりの番になった。

明石は男前で端正な顔に微笑みを浮かべながら、あかりを見た。

「あ、あの、いつも明石さんが活躍されてる姿を見て

元気をもらってます！えと、その、お体に気を付けて

これからも頑張ってくだしゃい！！！」

(しまったーーーーー!!!!!!!盛大に噛みやがった‼‼‼自分‼‼

何してるんだよ‼‼‼明石さんキョトンとしちゃってるじゃん！！！)

「ありがとう！俺もいつもSNSのリプしてくれたり、舞台を見に来て

くれて元気もらってるよ。」

(ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！！！！明石さんマジ天使！！！！)

あかりの脳がキャパオーバーになり、それからサインを

書いてもらったり、写真を一緒に撮ったりした記憶は

ほとんどなくなった。

だが、手元の写真が、全てを物語っていた。

イベントが終わるまで放心状態になりながら写真を見たり

本人を見たりを繰り返していた。

イベントが終わり、放心状態から少し抜けたあかりは、

必要な参考書があることを思いだし、イベントの余韻に浸りながら

書店の中を歩いた。