親友だから 【 短編小説 】
私たちが過去に戻れた意味は、結局わからないまま。
ただ「不可思議」なことが起きて、私たちはその「不可思議」な出来事を受け入れて、お互いを守りあった。
でも…………
どちらも助かる方法はなくて
必ずどちらか一人が死ぬという運命でしかなかった。
あの殺人鬼がいる限り、私たちはあの運命から逃れられなかったんだ。
…………由実。
さみしいよ
私たちは、どんなことも分かち合ってきた。
嫌なことがあった時も、嬉しいことがあった時も、お互いなんでも共有しあってきた。
ねぇ、だから
ちゃんと共有しようよ。