暴走族の姫 Ⅱ
今でも時々考える。
















私は醜い化け物のような父親からできた人間だ。















そんな私は優喜との間にできたこの赤ちゃんをちゃんと産めるのか。














月冴「まぁた、なんか難しそうな顔してるな。」















悠「お兄ちゃん…、私は穢れてるからこの子にそれが写ってしまいそうで怖い…。どうしよう、怖いよぉ…グスツ」

















泣くつもりなど毛頭なかったのに、それに反して涙は次から次へと溢れてくる。
















月冴「悠…?大丈夫…大丈夫一回落ち着こうか?な?大丈夫だから。な?」
















落ち着こうとすればする程、焦って今度は息の仕方もわからなくなっていった。
















悠「ハァッハァッハァグスツッハァッお、にいハァッちゃんハァッハァッグスツハァッハァッ…」
















意識が未だあるなかで、最後に見えたのは月冴、蘭と珠兎が駆け寄ってくる姿だった。













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